![ペルー](images/peru_2.gif)
ペルー
渡航時期:2003年2~3月
日本を出てから丸1日以上かけて、やっと到着したペルー。機内食で3食を食べるあたりで、遠いところへ向かっているのだと実感しますね。
リマに到着。考古学博物館、国立博物館を英語ガイドをつけて見学しました。日本大使館の塀は、過去の襲撃事件の時の銃弾の跡が生々しく残っていました。ワヤマルカ遺跡プレ・インカ時代のピラミッドで、緩い坂を登ることができます。
パチャマカ神殿は、リマから少し走った砂漠の中にありました。太陽の神殿から臨む海岸線を、この世界の果てだと思っていたそうです。
天野博物館では縁あって、展示外である珍しいミイラも見せてもらいました。ミイラといえば、この地域はミイラ製造に適した気候らしく、博物館でたくさんのミイラを見ました。
期待していたペルー料理は、魚介類をはじめとして美味しいものばかり。お気に入りは白身魚のマリネである「セビチェ」。じゃがいも料理もなかなかの味。多用されるパクチーも癖になってきます。ペルーはお酒も楽しめます。ピスコ(白ブドウの蒸留酒)、街ごとに作っている地ビールなど。クスコのビール「クスケーニャ」がベストです。
標高3600mの街、クスコへ。着いた瞬間「空が近い!」「息苦しい!」の2つを感じました。バスで観光中に意識が朦朧としてきて、高山病発症。体調が良くなってから、クスコの市内観光へ出かけました。高山病エピソードはこちらインカの技術力の高さを示す12角の石、サン・ゴラス協会、宗教美術館を見学。アミーガ、アミーガ!と呼びかけられる土産物屋で値切りながら買い物を楽しみました。ロレト通りも石組がインカの雰囲気を醸し出しています。
当初はマチュピチュへの行き方として、インカ帝国時代の道を歩いてキャンプする「インカトレイル」を体験する予定でしたが、高山病騒ぎで体力に不安があったので、電車で行くことにしました。早速切符を手配して、温泉の街、アグアスカリエンテで一泊しました。電車から見る景色は雄大な自然が広がり、日本とは全く違う景色に、異国情緒を感じました。
アグアスカリエンテでは、にごった温泉に入りました。水着を着て入る温水プールのようなもので、地元の人がたくさん入っていました。日本人がまだ珍しかったのか、ものすごい視線を感じます。少年たちに一緒に写真を撮ってくれと頼まれもしました。ここで食べたマス料理が、高山病後初めて食べた固形物ということもあって、とてもおいしかったです。
この旅の目当て、マチュピチュ見学の日は、小雨から一気に晴天になるという不思議な天気でした。目の前に突然現れた巨大な街の形跡に、はじめてマチュピチュを発見したは、どんなに驚いただろうかと思いました。ここに本当に人が住んでいたんだなと思うと、全てが不思議でなりません。インカ橋までの一時間トレッキングをしたり、石の上に横になってみたり、ゆっくりました。
翌日は、聖なる谷へ。ユカイのホテルでリッチなランチをして、オリャンタイタンボ遺跡を見学、チンチェーロで教会を見ました。この辺りは、インカの時代を思わせる建物が多く、当時の人々の暮らしぶりが想像されます。南米らしい、虹色の布をよく目にしたのも、このあたりです。
チチカカ湖の街、プーノから高速船でチチカカ湖を進んでいくと、港周辺の水は緑色っぽかったものが、奥へ進むうちに神秘的でおだやかな青色に変わっていきました。
標高は3890mほど。富士山以下、日本列島が全てこの船の下に位置しているのかとふと考えてみたりしました。
船が着いたウロス島は、トトラという植物でできた浮島で、ジャンプすると島全体が揺れました。同じくトトラでできた船に乗り、他の島をいくつか訪問。小学校の島もありました。このトトラは食糧にもなるのだとか…。
今回はトトラではなくマス料理を食べて、シュスタニ遺跡へ。再生の象徴であるトカゲの浮き彫り装飾がありました。途中にインディオの民家を見学。キヌアなどの穀物をすりつぶす道具、食器などを見せてもらいました。コンドルの剥製も見ました。
フリで教会を見てから国境を超えて、ボリビアへ。
ボリビアのラパスから再度リマに飛び、一路車でナスカに移動です。目指すはもちろん、ナスカの地上絵。途中でピスコ工場に寄り、試飲を楽しみました。
絵に描いたような「砂漠の中のオアシス」のような街がありました。400km以上走り、夜ナスカに到着。 セスナ機から地上絵を見学しました。絵がよく見えるように、パイロットが気を利かせて右に左に大げさに旋回してくれるので、コンドルの絵を見たあたりから乗り物酔いが…。考えてみれば、ただ地面の上の砂や小石をどけて書いただけの絵が、数千年も残っているなんて不思議です。ほとんど雨の降らない気候がなせる業です。何のために書いたのか、それも謎…。ナスカでは他に、ナスカ土器工場、金を作る工場も見学しました。
ミステリアスな謎に包まれたインカ帝国、その文化がザクザク残っているペルーは、時間も空間も旅をしているようでした。